外国人と英語で会話をしたとき、自分に言ったことが相手に上手く伝わらなくて悔しい思いをした人が多いと思います。あなたも一生懸命に話しているので、余計に頭が混乱し焦ってしまいます。このようなとき、「私の英語は全く通じない!」と自信をなくしてしまいます。
また、外国人の話している英語が聴き取れなくて、話の内容が全く理解できなかった経験のある人も多いと思います。相手に英語が通じない、また相手の英語が聴き取れない原因の一つは、あなたの英語の発音が違っているからです。
そうしたとき、正しい発音をするためのトレーニングが必要です。英会話スクールへ通学し英語の発音を矯正するのもいいですが、学習する時間や場所が自由なオンライン英会話を上手く活用すれば、あなたの悩みは早期に解消します。
そこで、オンライン英会話を利用し効果的に英語の発音を矯正する方法について、私の経験を含めて解説していきます。
英語の発音を矯正する理由
外国人との会話で英語の発音が通じないのは、あなたの発音に日本語のリズムやアクセントが混じっているからです。また、外国人の話す英語の発音が聴き取れないのは、英語には日本語にはない音が多くあるからです。
例えば、私が南米のエクアドルでボランティア活動をしていたときですが、アメリカ人から「Are you tourist?(あなたは旅行者ですか?)」と質問されたことがあります。
私は「No, I’ve been doing volunteer activity here.(いいえ、私はここでボランティア活動をしています)」と答えたのですが、「Volunteer( ボランティア)」という単語の発音が相手のアメリカ人には全く通じませんでした。
通じなかった理由は、「ボランティア」をカタカナ英語で発音したからです。そのときのリズムとアクセントが間違っていたのだと思います。私たちは、英単語を「カタカナ英語」に置き換えて覚えようとするため、正しい英語のリズムとアクセントを身に付けることができません。
この例のように英語の発音が通じないと、会話が途切れてしまい外国人と円滑なコミュニケーションをすることが難しくなります。
そうしたとき、英語の発音を矯正することで自分の伝えたいことを相手に理解してもらうことができます。とはいっても、私たちはネイティブではないので、ネイティブと全く同じように発音することはできません。
ただ、少なくてもネイティブに通じるレベルまで発音を矯正することができれば、世界中で英語を話す人たちとの円滑なコミュニケーションが可能になります。
発音を矯正して英語を聴き取れる
また、英語には日本語にない発音が多くあります。日本語だけを聞いて成長してきた私たちは、英語の発音を聴き取るのがとても難しく感じるときがあります。
例えば、「Cat, Cut」はそれぞれ違う音で日本語のアに近い音質ですが、日本語の音にはありません。また、英語は単語と単語が重なってつながって聞こえたり、また消えて聞こえたりします。
しかし、あなたの脳が英語の音を認識し正しく発音することができるようになれば、今まで聴き取れなかった英語を聴きとるのがやさしくなります。逆に、正しく発音することができなければ、英語を正確に聴き取ることは難しいです。
リスニングというのは、発音と密接な関係があります。人は自分の脳内に無い音を認識することができません。そこで、自分の口で発音練習を繰り返すことにより、日本語に無い英語の音を脳に覚えこませることが必要です。そうすることにより、脳内に新たな英語の音が加わり少しずつ聴き取れるようになります。
オンライン英会話を利用した発音矯正のおすすめの方法
また、英語の発音は語彙や文法のように知識として覚えるものではありません。実際に英語の音を耳で聞き口から発することで、英語の音、リズム、アクセントやイントネーションが自然に身に付いていくものです。
そうしたとき、オンライン英会話を利用すれば、以下の方法によりあなたの苦手な部分の発音を矯正することができます。
オンライン英会話の発音テキストを利用する
オンライン英会話によっては、英語の発音を学習するためのテキストが用意されています。まず、オンライン英会話のテキストを使い発音の矯正にチャレンジしてみましょう。
例えば、DMM英会話の発音学習プログラムはレッスン01~レッスン50までのテキストが用意されていて、体系的に発音を学習することができます。
それぞれレッスンにおいて、発音の方法を英語と日本語でわかりやすく解説しています。例えば、「LとR」の発音については以下のように解説しています。
実際のオンライン英会話のレッスンでは、LとRを含む単語や文章を講師に続いてあなたが発音していきます。そのとき、あなたの発音が間違っていれば、講師が間違いを指摘し、正しい発音ができるまで繰り返し練習します。
次に、似た発音で意味が違う単語のペアについて学習をします。例えば、「Right(右の)、Light(光)」「Correct(正しい)、Collect(集める)」などの単語のペアです。このような単語のペアを用いて発音の違いを覚えることは大切です。
例えば、ジョークとしてよく使われますが「I like rice(私はお米がすきです)」をriceの「r」の発音を「l」で発音すると、アメリカ人には「I like lice(私はシラミが好きです)」と聞こえてしまいます。このように、発音を間違えるとまるで違う意味になってしまい、誤解を生じることがあります。
さらに、DMM英会話ではRとLなど間違えやすい単語を含んだ「早口言葉」練習をすることにより、発音を矯正するトレーニングが用意されています。これは単調になりやすい発音練習を楽しく学習ができるように工夫されたものです。
また、オンライン英会話「レアジョブ」や「ネイティブキャンプ」においても、それぞれ独自に工夫された「発音学習コース」が用意されています。
例えばレアジョブでは、以下の画像のようにイラストを多用して発音を基礎から学ぶテキストが用意されています。
またネイティブキャンプでは、文章を目標タイム以内で読む「タイムトライアル」や、音声を聞きながら同時に読んでいく「オーバーラッピング」などで発音を矯正するプログラムを組んでいます。
- 講師とマンツーマンで発音矯正ができる
なお発音を矯正するには、正しい英語の発音を繰り返し練習しあなたの脳に覚えこませることが大切です。オンライン英会話では、ビデオ画像で講師の口の動きを見ながらマンツーマンで発音の学習ができます。
教科書を開き、自分だけで学んだとしても効率的に発音矯正することは難しいです。一方で講師がいれば、実践的で効率よく学習ができ、発音を効果的に矯正することができます。
こうして発音テキストを使い、実際の音を聴き取りながら発音矯正を集中して取り組めば必ず成果を期待できます。
講師との会話を通して発音を矯正する
ただ発音テキストを使用したレッスンは、基本的に講師に続いて発音することが多いため、レッスン自体に面白みを感じなくなるかも知れません。
そうした場合、一旦発音テキストから離れ、講師とデイリーニュースなどテキストを使用したレッスンやフリートークでの会話を通して発音を矯正していくといいです。
というのは、オンライン英会話は本来スピーキング力を鍛えるためのツールだからです。英会話学習へのモチベーションを維持するため、講師と多くの会話をしながら、発音矯正で学んだことを意識しつつ英語を発音していき、矯正していきましょう。
また多くのオンライン英会話では、その日のレッスンで学習したいことや教えて欲しいことを講師へリクエストすることができます。
そこで、レッスンの前に「I would like to improve my pronunciation. Please let me know if my pronunciation is wrong.(私は発音を矯正したいです。もし私の発音が間違えていたら教えてください)」と、講師にリクエストしておきましょう。
また、レッスン中に単語の発音がわらない場合や間違えたときは、「Could you please write that word in the chat box? Because I don’t know how to pronounce it.(その単語をチャットボックスに書いて頂けませんか?どう発音したらよいかわからないので)」と頼んでみましょう。
例えば、私がレアジョブを受講していたとき、「Competency(能力)」の発音が上手くできなかったので、講師に頼みチャットボックスに発音記号を書いてもらい、その場で上手く発音できるまで練習しました。(以下の画像)
また、レッスンを録音して自分の英語の発音を聴いてみましょう。レッスンのとき講師から指摘された単語の発音を録音することでチェックすることができます。そして、正しく発音できるまで練習してみましょう。
さらに、発音テキストを用いた発音練習を通常のレッスンと上手く組み合わてみるといいです。例えば週に一度、発音テキストを使って発音練習にあてるなど、オンライン英会話のレッスンのスタイルを工夫してみましょう。
オンライン英会話の外でも発音練習を行う
そのうえ、オンライン英会話の外においても発音練習をすることで、さらに発音矯正の成果を早めることができます。参考までに、私がアメリカ人の講師から発音矯正の方法について質問したところ、以下のアドバイスをもらいました。
Learner: I have a question about pronunciation. Can you tell me how to improve my pronunciation?
私: 発音について質問があります。どう発音を矯正したらよいか教えてください。
Tutor: If you want to improve your pronunciation, there are some strategies you can do. When watching English movie or TV drama, turn on English subtitles and listen to the speaker’s line while watching subtitles. Then, record the speaker’s line on your smartphone and practice its pronunciation. Another way is singing. Singing is the good way to improve your pronunciation.
講師: 発音を矯正したければいくつかのやり方があります。英語の映画やテレビをみているとき、英語の字幕をオンにして字幕を見ながら話し手のセリフを集中して聞いてください。それからスマートフォンで話し手のセリフを録音して、その発音を練習してください。別の方法としては歌うことですね。歌は発音を矯正するよい方法です。
講師のアドバイスのように、英語字幕つきの映画やドラマで発音を学習してしてみましょう。例えば、英語字幕で映画や海外ドラマを見ることができる動画配信サービスは、HuluやNetflixがよく知られています。有料ですが月額1,000円以内で視聴できます。
また、無料で英語字幕付きの動画がみられるサイトにボイスチューブ(VoiceTube)があります。視聴するには登録が必要ですが、幅広いジャンルの動画をみることができ学習機能もついています。アプリをスマートフォンにインストールして、通学や通勤時などの空時間を利用して聞くといいです。
このように、オンライン英会話の外でも色々な方法で発音矯正にチャレンジしてみましょう。
まとめ
英語の発音が苦手で悩んでいる人は、すぐに発音矯正のトレーニングを始めてみましょう。そうしたとき、まずオンライン英会話が提供している発音テキストを使い、講師とマンツーマンで発音の矯正に集中して取り組むといいです。
また、講師と多くの会話を通して発音を矯正していくこともできます。その場合、レッスンを録音して講師から指摘された発音をチェックしてみましょう。
さらに、正しい発音ができるまで何度も練習してみましょう。また、英語の映画やドラマを視聴するなど、色々な方法にチャレンジすることで、発音矯正の成果を早めることができます。
私たちにとって、ネイティブと全く同じ発音をすることは難しいです。しかし、ネイティブに通じる発音レベルを目標にしましょう。そうすることで、世界中の英語を話す人たちと円滑なコミュニケーションがとれるようになります。
オンライン英会話は数多くあるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。このとき、オンライン英会話サービスによって特徴は大きく異なります。例えば、オンライン英会話の「講師の国籍」「テキスト種類」「レッスン形態」などです。
これらをチェックすることで、受講したいオンライン英会話が、あなたの英会話学習の目的や目標、学習スタイルに合っているか確認することができます。
また、現在のあなたの英会話レベル(初心者、中上級者)も考慮して、あなたに適していると思えるオンライン英会話を選択してみましょう。
なおオンライン英会話サービスをチェックした後、無料体験レッスンを受けてみましょう。以下では、オンライン英会話ごとの特徴や性質を比較掲載しています。