海外と取引のある会社では、会社内や取引先の外国人を交えて会議やセミナーをするなど、様々なテーマでディスカッション(議論)をする機会が増えてきています。

そうしたとき、日本人は対立を恐れず意見をぶつけあう議論に慣れていません。

英語ではなおさらのこと、ディスカッションが苦手で「思うように発言できない」と悩んでいる人が多いです。しかし、国際社会においてはディスカッションを通して合意が形成されます。

ただ、英語によるディスカッションに適応することができなければ、グローバル時代での生き残りは困難です。そこでオンライン英会話を活用することにより、ディスカッションに必要なスキルを上達させるコツについて解説します。

ディスカッション(議論)の目的と効果

相対する意見があるとき、お互いの考えを出し合い妥協点を見つけ合意を形成するためにディスカッションを行います。そのため、ディスカッションの参加者は、色々な意見を言い合い納得のいく結論を出すことを試みます。

また、ディスカッションの過程で参加者はお互いの理解を深め信頼関係を高めることもできます。そのためには、反論であっても一つの意見としてポジティブにとらえることが大切です。

私の英語でのディスカッションの経験

私はグローバル企業に勤務していたとき、数回にわたり海外での会議や研修に参加した経験があります。その場面では、世界各国の支店からの参加者を6~7人の小グループに分け、それぞれのグループに議論するためのテーマが課せられ、グループ内で合意されたテーマの結論を発表するというものでした。

私は、初めてのディスカッションではグループ内でのディスカッションの輪の中へ入っていくことが全くできませんでした。そのため、会議の場から逃げ出したいくらいの「苦痛とストレス」を感じたことを記憶しています。

そうしたとき、英語でのディスカッションに上手く対応するには、以下スキルが必須と痛感しました。

  • ディィスカッションでよく使われる英語フレーズを覚える
  • 自分の意見を論理的に組み立て、言いたいことを英語で表現できる
  • ディスカッションにはリラックスして臨み、言いたいことを躊躇なく述べる

では、ディスカッションでよく使われる英語フレーズから解説します。

ディスカッション(議論)でよく使われる効果的な英語フレーズ

以下の場面での英語フレーズは、ディスカッションでよく使われる決まり文句です。

  • 発言の意味を確認する
  • 自分の意見を明確にする
  • 英語会議で質問する
  • 自分の意見を言う
  • 発言に同意する
  • 発言に反対のときの言い方

これらについて、何回も音読して暗記してしまいましょう。

発言の意味を確認する

外国人の話していることがよくわからないとき、わからないままにしないで、話している人に何を話しているのか確認しましょう。

  • Do you mean ~、So you mean ~:  人の発言の内容を確認したいとき、「つまり~ということですね」と英文の前に置いて使います。

A: That’s good idea. Let’s discuss more detail later.

B: Do you mean that you agree with my project plan?

A: いい考えですね。あとで詳しく話しましょう。

B: つまり、私のプロジェクト計画に賛成なのですね。


A: Can you tell me about the agenda of the meeting next week?

B: So you mean that you want to attend the meeting.

A: 来週の会議のアジェンダを教えてください。

B: つまり、あなたは会議に出席したいということですね。

自分の発言を明確にする

自分の発言をより明確にして、聞いている人にわかってもらう場面に使います。

  • What I mean is ~「私の言いたいことは」と自分の発言を明確にしたいとき使います。
  • What I am saying ~「私の言っていることは」と同じく自分の発言を明確にしたいときに使います。

I have every reason to believe that we need more market research.  What I mean is that we need more information to proceed this project.

どう考えても、我々はさらにマーケット調査が必要です。私が言いたいことは、このプロジェクトを進めるにはさらに多くの情報が必要だということです。

What I am saying that you need to make overseas business trip, like it or not.

私が言っていることは、あなたは否応でも海外出張へ行かなければならないということです。

  • have every reason to believe 「どう考えても」よく使われる表現です。
  • like it or not「否応でも」本人の意思にはかかわらず、ということです。

ディスカッションの参加者に質問する

誰でも自分の意見に対する出席者の反応が気になります。自分が発言した後、出席者の意見を知りたいとき使えるフレーズです。

  • What do you think about ~「あなたは~についてどう思いますか」よく使われる決まり文句です。
  • What’s your feeling on ~ 「あなたの感じではどうですか」

That’s all I have today. What do you think about my idea?

これで全部ですが、あなたは私の考えについてどう思いますか?

I am already involved in sales promotion to A country.  What’s your feeling on that?

私はすでにA国への販売プロモーションに参画する気になっています。あなたはどう感じますか?

  • I am already involved 「involve は巻き込まれる」という意味ですが、「その気になっている」と意訳できます。

自分の意見を言う

司会者から「何か意見がありますか」と聞かれたとき、英文の頭に使って意見を言うときのフレーズです。

  • I feel that ~「私は~思います」
  • My opinion is that ~「私の意見は~です」

Chairperson: Does everybody have any opinion?

司会者: 誰か何か意見がありますか?

Mr. Yamada: I feel that the project Mr Smith presented is very interesting and feasible. So I agree with his plan.

山田さん: スミスさんのプロジェクトは大変に興味深く実現可能と感じています。ですから、私は彼の計画に賛成です。

My opinion is that we should make market review once again. Because we have no choice but to succeed this business.

私は、マーケットをもう一度見直すべきだと考えています。我々は、このビジネスを成功させるしかないからです。

  • have no choice (alternative) but to 「~ をせざるを得ない」便利な表現ですので活用してください。

発言に同意する

発言者の意見に同意するときのフレーズです。

  • I agree, 「賛成です。」
  • I think so, too. 「私もまたそう思います」

I agree with your plan. Let’s work out the details later.

私はあなたの計画に賛成です。詳細はあとで煮詰めましょう。


A: I think that we go ahead next step.

B: I think so, too.

A: 我々は次のステップへ進むべきかと思います。

B: 私もそう思います。

  • Let’s work out the details later.「詳細はあとで煮詰めましょう」そのまま使える表現です。

発言に反対のときの言い方

発言者の意見に対して反対するときのフレーズです

  • I disagree.「同意しません、意見があいません」
  • I don’t think so, either. 「私もそうは思いません」

That’s not what you said before. I’m afraid I disagree.

あなたの言ったことは矛盾していますね。残念ですが、私は同意できません。


A: Do you think that this program works out well. Sorry , I don’t think so.

B: No, I don’t think so, either.

A: あなたはこのプログラムがうまくいくと思いますか? 残念ながら私には思えませんが。

B: はい、私もそうは思いません。

  • contradict は 「矛盾している」の意味ですが、同じ意味で That’s not what you said before. の方が会話ではよく使われます。なるべく平易な単語を使いましょう。

次にオンライン英会話を利用して、ディスカッションに必要なスキルを上達させる効果的なトレーニング方法についてき解説します。

ディスカッション(議論)に必要なスキルを上達させる効果的なトレーニング法

ディスカッションに上手く対応するためには、自分の意見を論理的に組み立て言いたいことを英語で表現できるようになることが必要です。

そうしたとき、いきなり本番に臨むのではなくオンライン英会話を活用して練習しておくとスムーズです。

ただオンライン英会話を利用するとき、レッスンの教材を使用する方法と、教材は使用しないでフリートークでトレーニングをする方法があります。どちらの方法にしてもトレーニングを継続することが大切です。

レッスン教材のトピックスのネタを利用する

オンライン英会話によっては「ディスカッション用の教材」を用意しています。例えば、下記の画像はレアジョブのディスカッション用の教材です。

教材には初心者用(BEGINNER NEWS ARTICLE)と中上級者(DAILY NEWS ARTICLE)があり、受講者のレベルによって教材を選ぶことができます。例えば初心者用をクリックすると、以下のようなトレーニングをすることができます。

これは、トピックの内容に対する賛否とその理由を述べるためのトレーニングです。自分の考えを論理的にまとめて、言いたいことを英語で表現して講師に答えるものです。

例えば、4-1の記事は「Dogs can understand their owner’s words and emotions.(犬は飼い主の言葉や感情を理解することができる)」ですが、この意見に賛成の人は次のように答えるかも知れません。

I agree because we can train dogs to be able to understand human’s words, and also I feel that they understand human’s emotions.(私は賛成です。私たちは犬を人間の言葉を理解できるように訓練できるからです。また、私は犬は人間の感情を理解できると感じています)

会議に出席したとき、司会者から「この意見に賛成か反対か、またその理由は何か」という質問は、ディスカッションの場面でよく聞かれます。自分の考えを論理的に組み立て、言いたいことを英語で表現できるように練習しましょう。

オンライン英会話フリートークを利用して効果を実感する

次に、オンライン英会話のフリートークでディスカッションに上手く対応するためのトレーニングについて解説します。これは実際に私が受けたトレーニングの方法です。

まず、オンライン英会話のフリートークを始める前に、講師に「I want to be able to express in English what I really want to say so that I can have a good discussion in English.(私は英語でのディスカッションがうまくできるように、言いたいことを英語で表現できるようになりたいです)」とフリートークの目的を話してください。

私の場合はオンライン英会話を始めてから最初の2ヶ月間は、1回のレッスンごとに講師を代えながらフリートークを受けました。そして、私は2ケ月が経過したところで、2人の気に入った講師を中心にしてレッスンを受けることにしました。下の写真は、私がフリートークのレッスンを受けているところです。

私の講師の1人はフリートークで、以下の画像を教材として用意してくれました。これはレアジョブオンライン英会話が作成し、講師がフリートークで練習用としてレッスンに使用したものです。

全部で40トッピクありますが、これらの中から自分の話したいトピックを選択します。例えば「English Study」を選択すると、講師がそのトピックについて以下の1~10の質問を含むリンクを送付してくれます。

そうして、それぞれの質問についての自分の考えをまとめ講師に答えていきます。(画面は1~5ですが実際は1~10まであります)

例えば質問1)は、「Would you like to study in a foreign country? If so, where and why? Please explain your answer. (あなたは外国で勉強したいですか?もしそうであれば、どこで、そして理由は?あなたの回答の説明をお願いします)」です。

このとき私は「Yes, I’d like to study authentic English in United Kingdom.(はい、私はイギリスで本場の英語を勉強したいです)」と答えました。

このようにフリートークであっても講師によっては教材を使うこともあります。ただしこのレッスンでは、トピックについてはレッスン前にわかりますが、質問の内容はレッスンが始まらないとわかりません。そのため、それぞれ質問に対して即座に自分の考えを論理的に組み立て、英語で表現することに迫られます。

一方、私のもう一人の講師とのフリートークのレッスンでは、教材は一才使用しませんでした。

トピックはレッスンの始まるときに講師から与えられます。そして、講師からトピックについての質問がレッスンの25分の間に次々と投げかけられ、即座にその質問に答えることに迫られます。以下の会話例のような感じです。

Tutor: Let’s talk about “creativity” today. I am going to ask you a challenged question. What is something creative that you have done?

講師: 今日は”創造性”について話しましょう。難しい質問をします。あなたは今まで行ったクリエイティブなことは何ですか?


Learner: I have made the renewal of the contract with my client.

受講者: 私はお客様との契約の更改をしました。


Tutor: Sounds good! Then, how does self-confidence affect a person’s creativity?

講師: いいですね。では、自信は人の創造性にどう影響しますか?


Learner: Well, It’s really challenged question. I need a bit more time to consider.

受講者: え~、本当に難しい質問ですね。ちょっと考える時間が欲しいです。

このような実践的なトレーニングを継続することで、講師の質問を頭から英語のまま理解できるようになり、リスニング力が鍛えられます。また英語で即座に表現するトレーニングを繰り返すことで、躊躇なく自分の意見を英語で言えるようになります。

実際に私は、オンライン英会話のフリートークでこのトレーニングを3ヶ月間ほど継続することで、講師の質問に対して英語が口から自然に出てくるようになりました。これがレッスンの効果を実感したときです。

ディスカッションではリラックスして臨むと効果的

なお、ディスカッションにはリラックスして臨んでくだい。特に大人数の会議で発言するときは、どうしても緊張しがちになります。緊張していると混乱して言いたいことも言えなくなってしまいます。

また、発言している人が緊張して混乱しているときは、話している相手に声をかけてリラックスさせてください。

ビジネスの場での会話例をあげると以下のようになります。

Presenter: In order to improve performance, I suggest that we should raise product price, because……..?

発言者: 私は、業績改善のため製品価格を上げることを提案いたします。その根拠は………?


Attendee: Excuse me for interrupting you, but do you mean that you want to propose product price increase? I guess it’s because of increase of oil price these days. What do you think?

出席者: お話中失礼ですが、あなたは製品価格の値上げを提案しているのですね。その根拠はおそらく、原油が最近値上りしていることだと思いますが?どう思いますが?


Presenter:  Exactly! Thank you for letting me remind.

発言者: そのとおりです!思い出させてくれてありがとうございます。

このようにして、ディスカッションの参加者同士で良好なコミュニケ-ション築くことができます。それはビジネスの進展に貢献することになります。

写真は私がアメリカの船会社の日本の代理店で働いていたとき、アメリカ人の女性がディスカッションのテーマについて参加者の緊張をほぐすために、サングラスをかけユーモアを交えてプレゼンしているところです。

ディスカッションの参加者が一体になり問題の解決の話し合いに臨めば、ディスカッションの最後には必ずよい結論が得られるでしょう。

まとめ

グローバル時代を生き抜くためには、会議やセミナーで行われるディスカッション(議論)に上手く対応することが必須です。

ディスカッションの目的は、ディスカッションに出席しているメンバーがそれぞれの意見を出し合い妥協点を見つけることです。そのためには、ディスカッションに必要なスキルを上達させることが必要です。

そうしたとき、ディスカッションでよく使う必要な英語フレーズを覚えましょう。さらにオンライン英会話を活用して、自分の意見を論理的に組み立て言いたいことを英語で表現するためのトレーニングをするといいです。

こうした英会話のトレーニングを継続しているうちに、言いたいことが英語で自然に口から出てくるようになり英会話が上達したことを実感します。

実際のディスカッションにはリラックスして臨み、反論に対してもポジティブにとらえるスタンスでディスカッションを成功に導きましょう。


オンライン英会話は数多くあるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。このとき、オンライン英会話サービスによって特徴は大きく異なります。例えば、オンライン英会話の「講師の国籍」「テキスト種類」「レッスン形態」などです。

これらをチェックすることで、受講したいオンライン英会話が、あなたの英会話学習の目的や目標、学習スタイルに合っているか確認することができます。

また、現在のあなたの英会話レベル(初心者、中上級者)も考慮して、あなたに適していると思えるオンライン英会話を選択してみましょう。

なおオンライン英会話サービスをチェックした後、無料体験レッスンを受けてみましょう。以下では、オンライン英会話ごとの特徴や性質を比較掲載しています。