海外と取引のある会社ではWEB英語会議が頻繁におこなわれています。WEB会議は話し相手の表情を確認できること、また会議に必要な書類を画面上に共有できるなど、大変に使い勝手がいいため、海外とのコミュニケーションの主流になっています。

もちろん大事な会議の場合は、会議の雰囲気を感じながら、お互いのエネルギー交流ができるリアルな会議がベストです。ただコスト面を考慮すると、頻繁に行う「定例会議」の場合は、WEB会議が最適でしょう。

そこで、WEB英語会議の主催者の立場として会議を効率、効果的に行うための要領や、会議でよく使用される英単語や英語表現について解説していきます。

WEB英語会議のスタート

会議の前は事前の準備が必要ですが、WEB会議の場合は必要な情報やデータを画面に共有することができることから、会議の準備を簡略化することができます。

また、WEB会議を行う場合、以下のポイントを留意しましょう。

1) WEB会議を実施する日時を設定する。例えば定例会議の場合、「毎週月曜日の午前10時」に始めるとかです。

2) 会議の目的とアジェンダ(議題)を明確にしましょう。

3) 会議に必要な出席者の出欠を確認する。事前にメールやチャットで連絡します。

4) 会議の始まる前に出席者に会議内容の情報をシェアする。

上記1)~4)のポイントを踏まえた、実際の具体例は以下のような感じです。

ストーリー

東京に本社を置くA船会社の鈴木部長は、WEB英語会議を定期的に実施するため、日本国内とアメリカ支社の関連チームにメールを送付します。

16/Jul/2024

From: Masahiro Suzuki

To: All Japan sales, All USA sales, Japan operation, USA operation, USA pricing management

Re; Regular meeting

Hello all

I would like to have a regular WEB meeting every Monday morning as following manner.

Time: 10 AM (First meeting will be on Jul. 22, 2024)

Agenda: Vessel schedule, Market update, Competitive information

I will give you an invitation mail. Please let me know by return if you can attend.

Best regards

Masahiro Suzuki

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2024年7月16日

 鈴木正弘

宛先: 日本セールス、米国セールス、日本運航チーム、米国運航チーム、米国運賃管理チーム

定期会議の件

こんにちは

毎週月曜日の午前中に、以下の要領で定期WEB会議を開きたいと思います。

時間: 午前10時(最初の会議は2024年7月22日です)

議題: 本船スケジュール、最新マーケット状況、競合情報

招待メールを送ります。折り返し出欠の連絡をお願いします。

よろしくお願いします。

鈴木正弘

このような短いメールを送信してWEB会議の出欠状況を確認しましょう。

WEB英語会議の始める前

WEB会議の主催者は、少なくとも会議が始まる10分前にはWEB会議にアクセスしておきましょう。各地域から出席者がバラバラに会議に参加してきます。そうしたとき、早く参加してきた人と雑談をするとリラックス雰囲気で始めることができます。

先ず、アメリカのマークが参加してきました。会議主催者の鈴木さんと雑談を始めます。

Mark: Hello Suzuki san It’s been a long time.  How are you ?

マーク: こんにちは、鈴木さん お久しぶりです。お元気ですか?

Suzuki: I am fine, thank you!

鈴木: ありがとう、元気ですよ。

Mark: How’s weather in Tokyo these days? Since a large scale of typhoon is approaching to Japan. I am concern about our vessel’s schedule.

マーケ: 最近、東京の天気はいかがですか?大型の台風が日本へ接近しているので、本船のスケジュールが心配です。

Suzuki: Yes, I am afraid that loading operation in port of Kobe will be suspended tomorrow.  That may cause the delay of the vessel.

鈴木: そうですね。残念ながら、神戸港での明日の荷役は中止になるでしょうね。そのため、本船は遅れるかもしれません。

また、この時間を利用して以下の英語フレーズで音声と映像をチェックするといいです。

  • Can you hear me and see me well?: 聞こえますか?よく見えますか?
  • Yes, I can hear you clearly and see you as well.: はい、はっきり聞こえ、よく見えます。
  • Would you mind speaking a little louder? : もう少し大きな声で話していただけますか?(丁寧な言い方です。)
  • I am afraid I cannot hear you clear. Would you speak up? 申し訳ありませんが、はっきり聞こえません。大きな声で話してください。

WEB英語会議で使えるビジネス英話フレーズ

下記は英語WEB会議の基本的なプロセスです。

  1.  WEB会議参加者の紹介 (Attendees) 
  2.  自己紹介 (Self-introduction)
  3.  会議の目的とアジェンダ(議題)を明確にする (Goal and agenda)
  4.  議論(Discussion)
  5.  要約(Summary)
  6. 結論(Conclusion)
  7. 質疑応答(Q & A)
  8. 挨拶(Greeting)

WEB会議参加者の紹介(Attendees)

WEB会議では会議の参加者が画面の「参加者リスト」に表示されます。会議の主催者は参加者リストにより主な参加者の出欠を確認しましょう。

以下は出席者の確認をするときのフレーズです。

  • Is everybody there?: 皆さん、おそろいですか?
  • Is everybody ready for the meeting?: 皆さん、会議の準備はできていますか?
  • Is Mr. Smith on the meeting?: スミスさんは会議にいますか?
  • We are waiting for Mr. Smith to join the meeting.: 私たちは、スミスさんの会議の参加を待っています。

自己紹介 (Self-introduction)

初めてのWEB会議では自己紹介をします。

下記は自己紹介をするときのフレーズで決まり文句です。

  • My name is ~ : 私の名前は~
  • I am in charge of ~: 私の担当は ~
  • Nice to meet you.「 はじめまして」

会議の目的とアジェンダ(議題)を明確にする(Goal and agenda)

会議のアジェンダ(議題)を具体的に述べていきます。このとき下記の英語フレーズが使えます。

  • The agenda of this meeting is ~: 今日の会議のアジェンダは ~
  • The first issue we should discuss is ~: 最初に話し合うべきことは ~
  • The second item is ~: 2番目の課題は ~
  • The third point is ~:  3番目のポイントは ~

会議の目的とアジェンダ(議題)については、出席者へメールで事前に連絡していましたが、主催者の鈴木さんは会議の目的とアジェンダ(議題)を述べます。

Suzuki: The agenda of this meeting is to update vessel schedule,  to share the market information and competitive information. 

The first issue we should do is to discuss vessel operation to confirm the schedule. The second item is market information. The third point is competitive information.

鈴木: 今日の会議のアジェンダは、本船スケジュールの更新、マーケットと競合情報の共有です。

まずやるべきことは、本船スケジュールを確認するために本船の運航について話し合うことです。2番目の課題はマーケット情報、3番目は競合情報です

議論(Discussion)

鈴木さんが議事進行するWEB英語会議はいよいよ議論にはいっていきます。最初の議題は「本船スケジュールの更新」です。

下記は、何かを始めるときに使う便利な英語フレーズです。

  • begin with ~、start with ~、kick off ~ 始める

Suzuki: Well, let’s start with the first item on the agenda. As I talked with Mr. Mark before the meeting, our vessel will be affected by the typhoon approaching to Japan. Also, as it turned out, it is quite large . It is necessary to halt cargo operation in Kobe for 2 days.

鈴木: それでは、最初の議題から始めましょう。会議の前にマークさんと話したように、我々の本船は日本に接近中の台風の影響を受けます。また、あとでわかったことですが、台風はかなり大型です。神戸での荷役は2日間中止する必要があります。

  • as it turned out「判明する」という意味ですが、「あとでわかったことだが」と意訳できます。

このあと、アメリカの運航担当のマークから発言がありますが、早口のため鈴木さんはマークが何を言っているのかわかりません。その場合はゆっくり話してもらう必要があります。わからないままにしないことが大切です。

以下は、このような場合に使う定番の英語フレーズです。また、途中で相手の話を折ってしまう場合、「すみません、お話中に失礼ですが」と言うときは、下記の便利な英語フレーズがあります。

  • Sorry for interrupting you ~ 、Sorry to cut in ~、Sorry to stop you ~
  • Sorry for interrupting you, but I am having trouble hearing you.: すみません、お話中失礼ですが、あなたのお話が聞きにくいのですが。

もう一度言ってもらうために、ゆっくり話してもらうことを頼むときの英語フレーズです。

  • Could you slow down a little bit and repeat that for me?: もう少しゆっくり話してください。そしてもう一度言っていただけますか?

もし、相手の声が小さくて聞こえにくい場合は、下記のフレーズを使ってください。

  • Could you please speak a little closer to microphone?: もう少しマイクに近づけて話していただけませんか?

Mark: Then, I suggest we should change the schedule. It would be better we call at port of Tokyo first to avoid the typhoon.

マーク: それでは、スケジュールを変えてべきかと思います。台風を避けるために東京港へ先に寄港するのがよいと思います。

Suzuki: Sorry for interrupting you, but I am having trouble hearing you. Could you slow down a little bit and repeat that for me?

鈴木: お話中失礼ですが、あなたの言っていることが聞きづらいです。もう少しゆっくり話してくだい。そしてもう一度言ってもらえますか?

鈴木さんは次の議題「マーケット情報」へ移ります。営業担当の中野さんが説明しますが、アメリカの運賃担当のマイケルが中野さんの説明を確認します。

次の話題などに移るときの便利なフレーズです。

  • move on to ~ 「~ 移動する」ですが、We will move on to the next agenda. 「次の議題に移ります」のように表現します。

相手の話していることはおおよそ理解できる場合は、下記のフレーズで確認してください。

  • Do you mean ~ ?: つまり~ですか?
  • Let me clarify ~: はっきりさせてください。
  • Let me confirm ~: 確認させてください。
  • Let me clarify what you said. Do you mean ~: あなたの話したことを確認させてください。つまり~ ですか?

Suzuki: Let’s move on to the next agenda. Nakano-san, please explain the market infomation in Japan these dayas,

鈴木: 次の議題に移りましょう。中野さん、現状の日本のマーケット情報の説明をお願いします。

Nakano: Judging from customers infomation, Japanese market is in good shape.

中野: 荷主情報から判断して、日本市場は好調です。 

Micheal: Let me confirm my understanding, Nakano-san. Do you mean we are receiving a lot of  bookings? 

マイケル: 中野さん、私が理解していることを確認させてください。つまり、多くの予約を受けているのですか?

Nakano: Yes, that’s right.

中野: はい、そうですね。

  • Judging from ~: ~から判断すると

WEB会議は最後の議題「競合情報」に移ります。鈴木さんは、マイケルに各社の運賃状況について意見を聞きます。それに対して中野さんは反対意見を述べます。

以下は、反対の意見を言うときの英語フレーズです。ビジネスにおいては、相手の立場を考えて表現を和らげて言うほうがいいです。

  • That’s a good point, but I have a different idea.: それはよいポイントですが、私の考えは違います。
  • I understand you position, but sorry I don’t agree with you.: あなたの立場は理解してます。しかし、申し訳ありませんが私はあなたに同意できません。
  • I understand what you are saying, but sorry I disagree.: あなたのおっしゃていることはわかります。しかし、申し訳ありませんが私は賛成できません。

Suzuki: We will move on to the final agenda. Micheal, what do you think about recent freight rate  of our competitors?

鈴木: 最後の議論に移ります。マイケル、我々の競合船社の最近の運賃レベルについてはどう思いますか?

Micheal: Well, I think that the freight rate from Japan to USA is $3,000 per 40 feet container. I would like to keep this level to A company. We always give customers high quality of service, which is much better than other shipping companies. This is a good reason we should keep current freight rate.

マイケル: 日本からアメリカまでの運賃レベルは、40フィートコンテナあたり約3,000ドルかと思います。私はA会社へはこのレベルを維持いたいと思います。我々は常にお客様に質の高いサービスを提供しています。これは他の船会社より優れています。このことは現状の運賃を維持すべき理由です。

Nakano: Thank you, Micheal. That’s a good point and I understand your position as pricing manager, but sorry I don’t agree with you.  Because the competition is getting harder and harder these dayas. So, we need to offer more competitive freight rate to A company

中野: マイケル、ありがとう。それはよいポイントですね。私はプライシングマネージャーとしてのあなたの立場はわかります。しかし申し訳ありませんが、私はあなたに同意できません。最近は競争がますます激しくなっています。我々はより競争力のある運賃をA会社にオファーする必要があります。

中野さんとマイケルの意見のくい違いがあり話し合いはまとまりません。営業と管理部門との意見の違いはどの業界でもよくあるものです。そのとき、アメリカのマークから提案がありました。会議の出席者の全員はマークの提案に賛成します。

以下は提案するときの英語フレーズです。

  • suggest  ~ 「したほうがよい」と日本語で意訳できます。学校で習うhad better は強制力を伴います。suggest は少し控えめに行動を促すときに使います。propose も「提案する」に使えますが、suggest よりも積極的に提案するニュアンスとなります。
  • I suggest that we have the meeting next week.: 来週に会議をしたほうがよいと思います。

以下は提案に賛成するときの英語フレーズです。

  • I agree with you.: 私はあなたに賛成です。
  • I totally agree with your opinion on that matter.: 私はその件では完全にあなたの意見に同意します。
  • Exactly! Sounds good.: まったくその通り!いいですね。
  • Excellent!: すばらしい!

Mark: I have just come up with a good idea. I will be in contact with Mr. Robert of B company in USA. B company is the consignee of A company. Mr. Robert is not a right person to nominate shipping company, but he has something influence with this business. I will try to get more information from him. So, I suggest that once again we have the meeting next week.

マーク: よい考えを思いつきました。私はB社のロバート氏と連絡をとります。B社はA社の荷受会社です。ロバート氏は船会社を指名する権限はありませんが、このビジネスに何らかの影響力をもっています。私は彼からもっと情報をとろうと思います。そこで、来週にもう一度会議をしたらいいと思います。

Nakano: Excellent! I totally agree with your idea.

中野:  すばらしい!私は、全く彼の考えに賛成です。

Other attendees: Agree!

他の出席者: 賛成!

  • come up with ~: 会議中などに何かアイデアを「思いつく」はよく使われる英語フレーズです。

要約(Summary)

電話会議の話し合い内容を要約するときの英語フレーズです。

  • summarize、recap 「要約する」が決まり文句として使えます。
  • また、exchange view on ~「意見をかわす」のほか、talk about ~「話し合う」、discuss ~「議論する」が使えます。

主催者の鈴木さんはWEB会議の話し合いを要約します。

Suzuki: Well, let me summarize today’s meeting. Today, we exchanged view on 3 main items. Firstly, It is necessary to call at Tokyo first, instead of Kobe. Secondly, since Japanese market is in good shape, we currently have many bookings. Finally, we discussed freight rate to A company, but we couldn’t come to the conclusion unfortunately.

鈴木: さて、今日の会議を要約します。今日は、3つの主要な項目について話し合いました。最初に、神戸の代りに先ず東京へ寄港することが必要である。次に、日本市場が好調なので、現状、多くの予約がある。最後にA社への運賃について話し合いましたが、残念ながら結論に至りませんでした。

  • Firstly, secondly, finally 「最初に、次に、最後に」と順番に述べるときに便利なフレーズです。

結論(Conclusion)

会議での話し合いの結論を述べるときのフレーズです。

  • achieve「達成する」他の動詞として、meet、reach が同じニュアンスとして使えます。

鈴木さんはWEB会議の結論としてアクションプランを述べます。

Suzuki: The goal of the meeting was to decide freight rate to propose to A company, but we couldn’t reach the conclusion. Then, we decided that once again we will have the conference call on Tuesday next week.

鈴木: 会議の目的は、A社に提案する運賃を決めることでしたが、結論には至りませんでした。それで、来週の火曜日に再度電話会議を行うことにしました。

質疑応答(Q & A)

出席者に対し質問の有無を尋ねるときのフレーズです。

  • Does anyone have any questions?: どなたか質問はありますか?
  • Do you have any questions?: 何か質問はありますか?
  • Please don’t hesitate to asks me if you have any questions.: 質問があれば遠慮なく聞いてください。

鈴木さんは出席者に質問の有無を聞きます。

Suzuki: Do you have any questions?

鈴木: 何か質問はありますか?

Mark: What is the agenda for the next meeting?

マーク: 次の会議の議題は何ですか?

Suzuki: It is to update the information and decide the fright rate to offer to A company.

鈴木: 情報を更新してA会社へオファーする運賃を決めることです。

挨拶(Greeting)

主催者の鈴木さんはWEB会議の最後に出席者に挨拶をします。

  • 下記の例文で joining の代わりcooperation(協力)、participation(参加)、assistance(支援)が使えます。

Suzuki: Thank you for joining WEB conference today. I am looking forward to meeting you soon.

Have a good day!

鈴木: 今日はWEB会議に参加していただきありがとうございます。次の会議を楽しみにしています。

よい一日を!

まとめ

WEB英語会議の主催者として会議を円滑に進めていきましょう。まずWEB会議の目的とアジェンダ(議題)明確してください。そして、出席者に会議の目的とアジェンダ(議題)を伝えます。そのとき、会議を行う時期を確認して日時を設定します。

また、会議の内容についての詳しい情報も伝えておきます。出席者の全員が会議の内容を十分に把握しておけば、司会者として効率的に会議を進めることができます。

そしてWEB英語会議のプロセスにおける必要な英語フレーズを覚えてください。これらのフレーズは決まり文句ですので、スラスラ言えるように丸暗記しましょう。

会議前にPCの通信状態を確認してください。そして会議中に相手の話している声が小さくまたは早口で聞こえにくい場合は、必ず聞き直すようにしてください。わからないままにしないことが大切です。

このようにして、会議のアジェンダ(議題)を話し合い、会議の最後に意思決定をすることを目指しましょう。


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