ビジネスの場で英会話の必要性を感じている人の中には、「ビジネス英会話をマスターしたいが、何だか面倒で難しそう」と不安を感じている人が多くいます。

そうした人のために、オンライン英会話によっては日常英会話の他に「ビジネス英会話コース」が用意されています。ビジネス英会話コースを受講することより、ビジネス英会話のスキルを向上させることができます。

このとき、オンライン英会話の「日常英会話でのフリートーク」のレッスンを通してビジネス英会話に始めるとさらに効果的です。

少し違った方法でアプローチすればビジネス英会話の能力は格段に上昇します。そこで、日常英会話のフリートークによるビジネス英会話の効果的な学習方法を、私の経験を含めて解説します。

フリートークを利用してビジネス英会話を効果的に学習する

オンライン英会話には教材を使用するレッスンと、教材を使用しないフリートークがあります。

講師とフリートークをする場合は、受講者から講師に話したい話題をリクエストすることができます。また、講師から話題を提供してもらうこともできます。

このようにフリートークとは、レッスン時間の25分を自由な話題で会話をする実践的なレッスンです。そこで、このフリートークのレッスンを利用して、講師とビジネスの話題で会話をしてみましょう。

ビジネス英会話と日常英会話との違いを知る

フリートークのレッスンを始める前に、ビジネス英会話と日常英会話の違いを認識しておくといいです。

ビジネス英会話といっても、日常英会話と文法に違いがあるわけではありません。ただ、ビジネス英会話は会話の相手に失礼のないように、丁寧な表現を多く使います。またビジネスシーンでは、ビジネスに関連した語彙がよく使われます。

例えば、オフィスの外国人上司に「私の経過報告書を確認して頂けますか?」と依頼するとき、過去形の Could you ~ を使い、「Could you please check my progress report?」と言うのがいいです。

これは、現在形の Can you ~ より丁寧な表現だからです。また、progress report(経過報告書)は ビジネスでよく使われる語彙(ビジネス用語)です。

さらに、業界ごとに異なる業界用語(専門用語)があります。例えば貿易業界では、「FOB: Free on Board(本船渡し条件)」「L/C: Letter of Credit(信用状)」「terms of contract (契約条件)」のような業界用語が使われます。

ビジネス英話の初心者でも問題ない

ビジネス英会話の学習は一見、難しそうに思えます。ただビジネスシーンでは、会話の目的が明確であることが多いため、会話の内容や流れを容易に予測できます。

そのため、例えば英語会議、電話対応、来客対応、プレゼンなど各ビジネスシーンでよく使われる「定型の英語フレーズ」を繰り返し練習すれば、外国人とコミュニケーションしやすくなります。

一方、日常英会話の場合、話題のバリエーションが多彩なため、話題によっては話の流れをフォローすることが難しく感じることがあります。また、話の途中で思いもよらない方向に話が流れていくこともあります。

以下の写真は、私が会議の後に参加したオフィスパーティーですが、会議よりパーティーでの雑談の方が難しく感じました。

このように、ビジネス英会話の方が日常英会話よりやさしい一面があります。ビジネス英会話だからと身構えて難しくとらえる必要はありません。

またビジネス英会話の初心者でも講師とのフリートークを活用して、英会話の丁寧な表現、ビジネスでよく使われる語彙、業界用語を少しずつ覚えていけば問題ありません。

ビジネスの経験のある講師を選ぶといい

また、ビジネス英会話のフリートークを利用して学習する場合、会社勤務の経験のある講師か、ビジネス英語を教えたことのある講師を選択するようにしましょう。

オンライン英会話によっては、以下の画像のように事前に講師のプロフィールをチェックできます。

例えば、私が講師のプロフィールをチェック(画像/赤線)したところ、以下の講師がビジネス英会話を教えているとわかり、この講師に私の仕事についてフリートークするように頼みました。

そのとき、講師も私の意図を理解してくれビジネスに関する会話を続けました。

ビジネスの話題で講師と会話する

次にビジネス経験のある適当な講師を選んで、講師とビジネスに関する話題で会話を始めてみましょう。

まず、初めてのレッスンで自己紹介をするとき、自分の職業について話してみましょう。そして、講師にフリートークのレッスンでビジネスの話題で会話をしたいことを伝えましょう。

講師にあなたが働いている業界について知ってもらうことで、ビジネスに関する共通の話題で講師との会話が広がっていきます。例えば、以下のように自己紹介で自分の職業を講師に話してみましょう。

Learner: I am going to tell you about my job. I have been working for American shipping company as a sales representative.

受講者: 私の仕事についてお話しします。営業社員としてアメリカの船会社で働いています。


Tutor: What is your daily work as a sale person of American shipping company?

講師: アメリカの船会社の営業スタッフとしての日常業務は何ですか?


Learner: I visit clients every day and ask them to load their cargo for USA on our ship. I also have a lot of opportunity to communicate with American colleagues. So, I would like to improve English speaking skill. I would appreciate it if you could talk about some business topics with me.

受講者: 私は毎日お客様を訪問して、私たちの船にアメリカ向け貨物を積んでもらうように頼んでいるのです。また、アメリカの同僚とコミュニケーションをとる機会が多くあります。そこで、英会話のスキルを伸ばしたいです。私とビジネスの話題について話をして頂けるとうれしいです。


Tutor: Thank you for sharing your job information with me. I would be happy to talk about business topics with you.

講師: あなたの仕事についてシェアして頂きありがとうございます。喜んでビジネスの話題について話します。

  • sales representative: 営業社員、representative をrepと略して、sales rep と言うことが多いです。
  • would like to~: ~を欲する、want to~の丁寧な表現です。ビジネスシーンでは丁寧語を使います。
  • I would appreciate it if: ~して頂けるとうれしいです。依頼をするときの丁寧な表現です。

以下のフレーズのように自分の職業について講師に話してみましょう。

I work as a sales manager in the import division of trading company.

私は、商社の輸入部門でセールスマネージャーとして働いています。


 

I have been working at ABC company in the accounting department.

私はABC社の経理部で働いてきました。


 

I have been working for the travel agency since 2010.

私は2010年から旅行会社で働いてきました。

自分自身のビジネス経験を話すといい

次に、自分自身のビジネス経験をレッスンの話題として提供するといいです。あなたが実際に行っているビジネスであれば、より実践的なトレーニングができます。また、講師からの色々な質問に答えやすいため、会話が継続していきます。

さらに、講師の質問に答えることで、ビジネスでよく使われる語彙を用いて英語で表現するトレーニングに最適です。以下は、私と講師との実際の会話です。

Learner: In today’s lesson, I would like to talk about my business.

受講者: 今日のレッスンでは、私のビジネスについてお話したいと思います。


Tutor: Then, can you tell me what happened in your business last week?

講師: では、先週あなたのビジネスでどんなことがあったか話してください。


Learner: Last week I visited new customers. Because we would like to cultivate a new market. I attended the meeting and provided them with the latest shipping information.

受講者: 先週、新規のお客を訪問しました。新しいマーケットを開拓したいからです。会議に出席して、お客に会社の最新の船積み情報を提供しました。


Tutor: Did you persuade customers to accept your shipping service?

講師: あなたの輸送サービスを受け入れてもらえるよう、お客さんを説得しましたか?


Learner: Yes, I did. We first exchanged our views and they finally accepted our service. The meeting was informative and creative. It also encouraged me to proceed this project.

受講者: はいしました。まず、意見交換をしました。そして彼らは私たちのサービスを受け入れてくれました。有益で創造的な会議でしたね。また、このプロジェクトを進めることを勇気づけてくれました。

青字はビジネスでよく使われる単語です。

  • customer: 顧客 「Customer Service(カスタマーサービス)」とよく使われます。
  • attend: 出席する、参加する また、「I need to attend to my baby.(私の赤ちゃんの世話をしなくては)」と「世話をする」という意味でもよく使われます。
  • provide: 提供する 文中のように、provide人with物で「人に物を提供する」または、provide物for人でも同じ意味です。
  • informative: 有益な「知識や情報が与えられる」というニュアンスです。
  • creative: 創造的な
  • encourage: 勇気づける

講師との会話では、ビジネスシーンで使う丁寧な表現を使うことを心がけましょう。また、ビジネスを話題にした会話においては、ビジネスシーンで使う語彙が頻繁にでてきます。

それらの語彙や表現は、講師とビジネスの話題で会話を重ねることで、自然と記憶に定着していきます。

まとめ

オンライン英会話のフルートークを利用して、ビジネス英会話の学習にチャレンジしてみましょう。ビジネス英語といって難しくとらえる必要はありません。ただビジネスシーンで、ビジネス用語や業界用語を使い、丁寧な英語表現を用いて会話をするだけのことです。

フリートークのレッスンでは、ビジネス経験のある講師を選びましょう。講師に自分の職業を話すことにより、ビジネスに関する共通の話題で会話が広がっていきます。

また、自分のビジネス経験をフリートークの話題として提供してみましょう。そうすることで、実践的なスピーキングのトレーニングができます。

さらに、トレーニングを重ねることで、ビジネスシーンで使える表現や語彙が自然に記憶に定着していき、外国人と問題なくコミュニケーションができるようになります。


オンライン英会話は数多くあるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。このとき、オンライン英会話サービスによって特徴は大きく異なります。例えば、オンライン英会話の「講師の国籍」「テキスト種類」「レッスン形態」などです。

これらをチェックすることで、受講したいオンライン英会話が、あなたの英会話学習の目的や目標、学習スタイルに合っているか確認することができます。

また、現在のあなたの英会話レベル(初心者、中上級者)も考慮して、あなたに適していると思えるオンライン英会話を選択してみましょう。

なおオンライン英会話サービスをチェックした後、無料体験レッスンを受けてみましょう。以下では、オンライン英会話ごとの特徴や性質を比較掲載しています。