英語会議に参加したとき、会議で話していることが「聞き取れない、わからない」と悩んでいる人が多いと思います。また、英語会議での自己紹介はできても、「発言が思うようにできなくて会議室にいるのが苦痛」とストレスを感じる人も多くいます。
そのような人でも、下記のポイントさえおさえておけば、英語会議に参加するときの悩みやストレスは解消します。その要領を誰でもわかりやすく解説します。
英語会議の準備と心得
通常は英語会議の主催者から、会議の日程、場所、会議の目的とアジェンダ(議題)についての連絡があります。このとき、さっそく英語会議に参加するための準備にとりかかりましょう。そして英語会議での心得も大切です。
最初は、英語会議の前に議論するアジェンダ(議題)について、情報を収集することが重要です。あなたの業務に関連するアジェンダの情報をできる限り収集してください。
例えば、「製品価格の値上げ」が議題だった場合、あなたが営業の担当であれば、その議題に関する情報として、最近6ヶ月の自社製品の販売状況や競合会社の製品価格の推移などの情報を収集します。
知識と情報さえあれば議論の内容が把握できます。そのことにより、外国人の会話が全く「聞き取れない、わからない」こともなくなります。
アクティブリスニングを行う
また、実際の会議では、発言者は会議の参加者の態度が気になるものです。アクティブリスニングとは、日本語では「積極的な態度で傾聴する」という意味です。
会議の参加者は話している人を見て、つねに問題意識をもちながら聞きましょう。そして、話に感心して目があったときは、I see. I understand.「そうですね」 とうなずき、少し驚いたときは、Is that so? No kidding!「本当ですか」とジェスチャーで応えてください。
話している人からすれば、「この人は私の話に関心があるのかな」と話に共感していると感じます。これだけでもあなたは、会議に参加していることを実感できます。そして会議に参加している人たちも、あなたの存在感を感じることでしょう。
また、大人数の会議であれば、発言している人はどうしても緊張しがちになります。そして話の途中で混乱状態になり、話がこう着してしまうことがあります。このようなときは、話している相手に声をかけてリラックスさせてください。
このとき提案してもいいですが、こう着状態のときに話しかけるときは、Yes or No で応える質問ではなく、5WHで始まる(Who? What? Where? When? How?)質問をしてください。
会話例をあげると下記のようになります。
発言者: 私は、業績改善のため製品価格を上げることを提案いたします。その根拠は………?
出席者: お話中失礼ですが、あなたは製品価格の値上げを提案しているのですね。その根拠はおそらく、原油が最近値上りしていることだと思いますが?どう思いますが?
発言者: そのとおりです!思い出させてくれてありがとうございます。
Presenter: In order to improve performance, I suggest that we should raise product price, because……..?
Attendee: Excuse me for interrupting you, but do you mean that you want to propose product price increase? I guess it’s because of increase of oil price these days. What do you think?
Presenter: Exactly! Thank you for letting me remind.
- Excuse me for interrupting you: お話し中失礼ですが。
このようにして、会議の参加者同士で良好なコミュニケ-ション築くことができます。それはビジネスの進展に貢献することになります。
論理的で根拠ある発言をする
アジェンダの情報を収集すれば、英語会議で発言することができます。しかし、日本人は外国人の流暢な英語にものおじしてか、発言をやめてしまう傾向があります。
流暢な英語で話す必要などはありません。会議の参加者はあなたの発言の内容に興味があるのです。大きな声でゆっくり、論理的で根拠のある話をすれば問題ありません。
例えば、議題が「輸送費のコストの削減」の場合、あなたは賛成の意見を述べるとします。その場合は、「輸送費の削減は改善の余地があります。なぜなら、既存の輸送業者を除いた3社の業者から見積書を取り寄せたところ、現状より安い運賃のオファ-があったからです」と論拠を述べればいいのです。
会議で発言するための具体的な方法
それでは、どのようにして具体的に情報を整理して、英語会議の場で発言していけばよいのかについて解説します。
まず収集した情報を日本語で箇条書きにして、あなたの業務に関する専門用語と平易な単語を使い短い英作文を作成してください。
例えば、会議の目的が「製品販売の収益の改善」、アジェンダが「A国の市場への進出」、あなたの業務が「国際輸送」とします。この場合、あなたは日本とA国間の海上輸送の状況、A国内の陸送の状況などの情報を収集しています。
情報の要点を日本語で書き出し、英作文を作成すると下記の感じになります。
- 日本とA国間には、多くの定期船が配船されています。
- A国の内陸輸送に関しては重量制限があります。
- There are many liner vessels allocated between Japan and A country.
- There is some weight limit with regard to inland transportation in A country.
これに情報の根拠を加えて論理的に整理していきます。例えば、上の文については次のようになります。
私は、船関係の雑誌と新聞で日本とA国間のスケジュールをチェックしました。さらに3つの船会社の営業社員と会議をもち海上運賃などの情報を得ました。しかし現地の内陸輸送についてはさらに調査が必要です。現地に出張して調査したほうがよいと思います。
I checked shipping schedule from Japan to A country by shipping magazine and newspaper. Further, I was in contact with sales persons of 3 shipping companies and obtained some information like ocean freight rate. But, regarding inland transportation in A country, we further need some investigation. I suggest that we should visit there to investigate it.
このようにして、自分で作成した簡単な英作文を丸暗記しましょう。うろ覚えの単語や文章を使って話すより、実際の英語会議では自信をもって発言することができます。
以上のような準備と心得で英語会議に臨めば、あなたの英語会議への不安は解消されます。
英語会議で使える英会話フレーズ
ここでは、英語会議で使える以下のフレ-ズを解説します。
- 自己紹介をする
- 発言の意味を確認する
- 自分の意見を明確にする
- 英語会議で質問する
- 自分の意見を言う
- 発言に同意する
- 発言に反対のときの言い方
なぜ、こうしたものを覚える必要があるかというと、英語会議の主な場面での典型的な言い方であるからです。また、英語を話し始めるときの短い簡単なフレーズでもあります。
自己紹介をする
会議の初めに自己紹介をします。
- Hello、Good morning (afternoon)「こんにちは、おはよう」と大きな声で自己紹介を始めてください。
Hello, everyone. My name is Ichiro Yamada, I am responsible for international logistics of ABC Company. I am happy to see you at the meeting today. Thank you、
皆さんこんにちは。私は山田一郎です。ABC社で国際物流を担当しています。今日の会議で皆さんにお会いできてうれしいです。よろしくお願いします。
- be responsible for「 担当している」は in charge of ~ に置きかえらえます。
発言の意味を確認する
英語会議では、外国人の話していることがよくわからない、ということがよくあると思います。そのような場合は、わからないままにしないで、話している人に何を話しているのか確認しましょう。
- Do you mean ~、So you mean ~: 人の発言の内容を確認したいとき、「つまり~ということですね」と英文の前に置いて使います。
A: That’s good idea. Let’s discuss more detail later.
B: Do you mean that you agree with my project plan?
A: いい考えですね。あとで詳しく話しましょう。
B: と言うことは、私のプロジェクト計画に賛成なのですね。
A: Can you tell me about the agenda of the meeting next week?
B: So you mean that you want to attend the meeting.
A: 来週の会議のアジェンダを教えてください。
B: つまり、あなたは会議に出席したいということですね。
自分の発言を明確にする
自分の発言をより明確にして、聞いている人にわかってもらう場面に使います。
- What I mean is ~「私の言いたいことは」と自分の発言を明確にしたいとき使います。
- What I am saying ~「私の言っていることは」と同じく自分の発言を明確にしたいときに使います。
I have every reason to believe that we need more market research. What I mean is that we need more information to proceed this project.
どう考えても、我々はさらにマーケット調査が必要です。私が 言いたいことは、このプロジェクトを進めるにはさらに多くの情報が必要だということです。
What I am saying that you need to make overseas business trip, like it or not.
私が言っていることは、あなたは、いやが応でも、海外出張へ行かなければならないということです。
- have every reason to believe 「どう考えても」よく使われる表現です。
- like it or not「いやが応でも」本人の意思にはかかわらず、ということです。
英語会議で質問する
誰でも自分の意見に対する出席者の反応が気になります。自分が発言した後、出席者の意見を知りたいとき使えるフレーズです。
- What do you think about ~「あなたは~についてどう思いますか」よく使われる決まり文句です。
- What’s your feeling on ~ 「あなたの感じではどうですか」
That’s all I have today. What do you think about my idea?
これで全部ですが、あなたは私の考えについてどう思いますか?
I am already involved in sales promotion to A country. What’s your feeling on that?
私はすでにA国への販売プロモーションに参画する気になっています。あなたはどう感じますか?
- I am already involved 「involve は巻き込まれる」という意味ですが、「その気になっている」と意訳できます。
自分の意見を言う
司会者から「何か意見がありますか」と聞かれたとき、英文の頭に使って意見を言うときのフレーズです。
- I feel that ~「私は~思います」
- My opinion is that ~「私の意見は~です」
Chairperson: Does everybody have any opinion?
Mr. Yamada: I feel that the project Mr Smith presented is very interesting and feasible. So I agree with his plan.
司会者: 誰か何か意見がありますか?
山田さん: スミスさんのプロジェクトは大変に興味深く実現可能と感じています。ですから、私は彼の計画に賛成です。
My opinion is that we should make market review once again. Because we have no choice but to succeed this business.
私は、マーケットをもう一度見直すべきだと考えています。我々は、このビジネスを成功させるしかないからです。
- have no choice (alternative) but to 「~ をせざるを得ない」便利な表現ですので活用してください。
発言に同意する
発言者の意見に同意するときのフレーズです。
- I agree, 「賛成です。」
- I think so, too. 「私もまたそう思います」
I agree with your plan. Let’s work out the details later.
私はあなたの計画に賛成です。詳細はあとで煮詰めましょう。
A: I think that we go ahead next step.
B: I think so, too.
A: 我々は次のステップへ進むべきかと思います。
B: 私もそう思います。
- Let’s work out the details later.「詳細はあとで煮詰めましょう」そのまま使える表現です。
発言に反対のときの言い方
発言者の意見に対して反対するときのフレーズです
- I disagree.「同意しません、意見があいません」
- I don’t think so, either. 「私もそうは思いません」
That’s not what you said before. I’m afraid I disagree.
あなたの言ったことは矛盾していますね。残念ですが、私は同意できません。
A: Do you think that this program works out well. Sorry , I don’t think so.
B: No, I don’t think so, either.
A: あなたはこのプログラムがうまくいくと思いますか? 残念ながら私には思えませんが。
B: はい、私もそうは思いません。
- contradict は 「矛盾している」の意味ですが、同じ意味で That’s not what you said before. の方が会話ではよく使われます。なるべく平易な単語を使いましょう。
まとめ
英語会議への出席の前に情報収集などの準備をしましょう。十分な準備さえしておけば安心して会議へ出席できます。
英語会議ではアクティブリスニングを心がけましょう。あなたにはアジェンダ(議題)の情報があるため、外国人の会話も聞き取りやすくなっています。
会議で発言するための具体的な方法としては、収集した情報を整理して平易な単語を用いて英作文を作成し、すぐに言葉がでてくるまで暗記することです。
英語会議の参加者が評価するのは、あなたの発言の内容です。英語は流暢でなくても、大きな声でゆっくり話し論理的で根拠のある発言をしましょう。また、会議の各場面での英会話フレーズをあなたの発言に役立ててください。
オンライン英会話は数多くあるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。このとき、オンライン英会話サービスによって特徴は大きく異なります。例えば、オンライン英会話の「講師の国籍」「テキスト種類」「レッスン形態」などです。
これらをチェックすることで、受講したいオンライン英会話が、あなたの英会話学習の目的や目標、学習スタイルに合っているか確認することができます。
また、現在のあなたの英会話レベル(初心者、中上級者)も考慮して、あなたに適していると思えるオンライン英会話を選択してみましょう。
なおオンライン英会話サービスをチェックした後、無料体験レッスンを受けてみましょう。以下では、オンライン英会話ごとの特徴や性質を比較掲載しています。