オンライン英会話では、講師と受講者によるマンツーマンのレッスンが一般的です。一方で、講師と数人の受講者によるグループレッスンを提供しているオンライン英会話スクールもあります。

そうしたとき、オンライン英会話のグループレッスンには、マンツーマンのレッスンには無い効果があります。例えば、グループレッスンによって、ビジネスの場での英語会議やオンライン会議のトレーニングをすることができます。

その意味で、グループレッスンは講師との1:1のレッスンに比べ、より実践的といえます。とはいえ、他の受講者と一緒に学習するグループレッスンに参加することに不安を感じている人も多いです。

そこで、オンライン英会話のグループレッスンはどのように行われるのか、またグループレッスンに参加することでどのような効果があるのかについて解説していきます。

実践的なオンライン英会話のグループレッスンの方法

英語会議に参加するとき、ストレスを感じる人が多いです。その原因は、あなた自身の英会話スキルの問題だけではなく、大勢の人の前で英語を話すことに慣れていないからです。

私も社内研修において、外国人とグループディスカッションをしたとき、思うように発言できなくて、その場から逃げ出したくなった経験があります。

そうしたとき、あなたと同じ英会話レベルの受講者とオンライン英会話のグループレッスンに参加するといいです。

グループレッスンの場数を踏むことで、実際に外国人とディスカッションを行う英語会議などに、自信をもって参加できるようになります。

グループレッスンのトレーニングに参加する

私は、オンライン英会話EF English Liveが開催しているグループレッスンに参加してみました。このスクールでは、一週間のグループレッスンのスケジュールを確認することができます。

例えば、下の画面でレッスン当日(水曜日)のトピックは、「未来を予測する」です。

グループレッスンは、30分毎に45分間・24時間開催されています。あなたは予約をすることなしで、いつでも都合のよい時間に参加することができます。

  • グループレッスンへの参加者は、同じ英会話レベル

EF English Liveの受講者は、レッスンを始める前に英会話判定テストを受けて、自分の英会話レベルを知ることができます。受講者はグループレッスンに参加するとき、同じ英会話レベルのグループへ自動的に振り分けられます。

そうすることで、あなたは同じ英会話レベルの受講者とグループレッスンに参加することができます。

国際色豊かなグループレッスンの参加者

グループレッスンのクラスへ入室すると、以下のような画面が表示されます。このとき、講師は画面に映りますが、受講者(赤枠)は名前が表示されるだけで画面には映りません。

上の画像において、グループレッスンへの参加メンバーは、日本人2名、ブラジル人2名、香港人1名、中国人1名の6名でした。

このような国籍の違う第2外国語として英会話を学習する受講者と一緒に学ぶことで、大勢の外国人と英語を話すことに慣れていきます。また、様々な発音や国民性にも触れることができ、留学の気分を味わえます。

さらに、同じ英会話に取り組んでいる学習者として刺激になり、英会話学習へのモチベーションが向上します。

講師がレッスンをリードしていく

グループレッスンでは、まずレッスン参加メンバーの簡単な自己紹介からスタートします。次に、講師は受講者が均等に発言できるようにレッスンをリードしていきます。

また、講師によって多少異なりますが、グループレッスンは基本的に以下の3つのパターン構成で進行していきます。

  1. 講師が受講者を指名して質問する
  2. 講師の質問に対して受講者が手をあげて発言する
  3. 受講者同志でロールプレイをする

各パターンについて、それぞれ確認していきます。

1. 講師が受講者を指名して質問する

講師がその日に学習するトピックについて、レッスンの参加者一人ひとりを指名し、質問をしていくパターンです。参加者は質問に対して、自分の考えを素早く組み立て回答していきます。下のレッスン画像のトピックは「アメリカ英語を話す」ですが、講師が私を指名して、アメリカ英語について質問してきました。

Tutor: Hi, Yukio, what typical American words do you know?

講師: ユキオ、典型的なアメリカの言葉はどんなものか知っていますか?


Leaner: Well, In Japan we learn American English in school. We say I take subway is American and I take underground is British English.

私: え~ 日本においては、学校でアメリカ英語を習いますね。subway(地下鉄)に乗ると言うときはアメリカ英語で、underground(地下鉄)に乗るはイギリス英語です。


Tutor: Uh…. I didn’t know that. I will look it up. Thank you, Yukio. Hi, Antonio, can you tell us if you know American English?

講師: う~ん 私は知りませんでした。調べておきますね。ありがとう、 ユキオ。アントニオ、アメリカ英語を知っていたら教えてください。


Antonio: Well……

アントニオ: え~と……

講師の質問は画面に表示されているため、質問の内容を理解することは容易です。しかし、講師を独り占めにできるマンツーマンレッスンと異なり、グループレッスンでは講師の解説や他の受講者の意見を聴き、機転をきかせて自分の考えを即座にまとめて答える必要があります。

こうしたトレーニングにより、グループ内で自分の考えをすばやく英語で組み立てる力が身に付き、スピーキングの瞬発力が向上します。

2. 講師の質問に対して、受講者が手をあげて発言する

講師の質問に対して、受講者が手をあげて答えるパターンもあります。

受講者が手をあげるときは、右横のハンドマーク(赤丸)をクリックします。誰が手をあげているかは、手形のマーク(赤枠)でわかります。例えば下の画像では、講師の質問に対してAntonio(赤枠)が手をあげています。

Tour: Antonio, can you translate the American English “Bummer” into standard English?

講師: アントニオ、アメリカ英語の”Bummer”を標準英語にできますか?


Antonio: I think that Bummer refers to something annoying.

アントニオ:  Bummerとは何かに迷惑することを意味していると思いますが。


Tutor: Uh… annoying? Bummer could mean disappoint or unpleasant situation. For example, you could say ” What a bummer!” when you were disappointed.

講師: う~ん 迷惑ですか?Bummerとは失望したとか不愉快な状況を意味しています。例えば、あなたががっかりしたとき、”なんてこった!”といえますね。

様々な国の出身の受講者の英語を聴くと、それぞれ発音やイントネーションに特徴があることに気が付きます。例えば、Antonioはイタリアの出身のためか、彼の発音するBummer(バーマー)の音はバーマルと語尾のrが聞こえました。

私にとって、Antonioの発音は聴き取り難かったのですが、様々な国の受講者の発音を聴くことは、リスニングのよい勉強になります。

また、受講者が手をあげて講師の質問に答えるパターンの場合は、できるだけ積極的に手をあげて発言することを心がけましょう。

というのは、実際の英語会議においては、会議での沈黙は「会議に何も貢献していない」と外国人の出席者から評価されることがあるからです。その意味においても、グループレッスンは大勢の前で発言の機会が与えられる実践的なトレーニングといえます。

3. 受講者同志でロールプレイをする

受講者同志のレッスンで学習した語彙や文法を使い、ロールプレイをするパターンがよく行われます。ロールプレイは、講師が2人の受講者の役割を指名して行われます。

講師は、私とAntonioをロールプレイの役割に指名しました。AntonioがStudent A役になり、Student B役の私にアメリカ英語で挨拶をし、私もアメリカ英語で答えるという設定です。(下の画像)

Antonio: Hi Yukio, what’s up today?

アントニオ: ユキオ、今日の調子はどう?


Yukio: I was trouble with my client yesterday, so I’m bummer. I’m disappointing today.

私: 昨日お客さんとトラブルがあって、 気分がよくなですね。今日はがっかりしていますよ。

このロールプレイの後で、講師から「Yukio, what you said is grammatically incorrect.(ユキオ、あなたの言ったことは、文法的に間違ってまいす)」と指摘がありました。

また講師から、「You should say “Today I’m having a bummer day, I feel disappointed.”(今日は気分がよくありません。がっかりした気分です。と言うべきです)」と訂正されました。

このようなロールプレイにおいても、すぐに英文を即興で組み立てる必要に迫られ、英会話の瞬発力が鍛えられます。

また、レッスンで学習した語彙や表現を使ってロールプレイし、講師から訂正されることで、語彙や文法が記憶に定着していきます。

グループレッスンの効果を実感するには

オンライン英会話の受講者の中には「私はグループレッスンが苦手です」という人がいます。

しかし、実際のビジネスなど場面では、大勢の前で英語を話す機会は数多くあります。例えば、英語会議やプレゼンに参加するときなどです。

そうしたとき、グループレッスンに参加すれば、レッスンをスムーズに進めるために英語の瞬発力が求められ、実践により近い形式で英会話を学習することが可能になります。

グループレッスンへの参加を継続することが大切

前述してきたように、グループレッスンを受講すると以下のような効果があります。

  • 素早く英語の文章を組み立てられ、英会話の瞬発力が向上する
  • 様々な国籍の英語を聴き、リスニング力が向上する
  • 正しい語彙や文法が記憶に定着する
  • 大勢の前で英語を話すことに慣れる
  • 積極的な姿勢で英語を発言できるようになる

これらのグループレッスンの効果を実感するためには、グループレッスンへの参加を継続することが大切です。グループレッスンの効果の感じ方は、レッスンのトピック、講師、参加者のメンバーによってレッスン毎に異なるからです。

例えば、あなたが得意でない分野のトピックのレッスンに参加した場合は、レッスンで積極的な発言ができないかも知れません。

また、参加者の発音やイントネーション、インターネット環境などにより英語が聴き難い場合は、参加者同士によるロールプレイがスムーズにできません。

ただ、講師が明るく冗談を交えながらレッスンをリードしていけば、レッスンの参加者はリラックスして活発な発言が期待できるでしょう。大切な事は、グループレッスンの場数を踏んで様々なケースを経験して、グループレッスンの効果を実感することです。

参加するときのトピックについて調べておく

また受講者は、グループレッスンのスケジュールをレッスン前にチェックすることができます。そうしたとき、あなたが参加するグループレッスンのトピックについて前もって調べておきましょう。また、ピックについて経験やエピソードがあれば、その英作文をレッスンの前に作成しておくといいです。

例えば、参加するグループレッスンのトピックが「アパートを探す」であれば、現在あなたが住んでいる家やアパートの場所を英語で表現してみましょう。

そうすることで、自分自身を英語で表現できるため、レッスンでは積極的に発言しやすくなります。また、トピックに関連した語彙も調べておきましょう。

もし、数回グループレッスンを受けて後、グループレッスンの英会話レベルが自分の設定したレベルと合わないと感じたときは、自分のレベルを変更すればいいです。

レッスンビデオやレッスンノートで復習する

さらに実際のレッスンの他に、受講者はグループレッスンを自動録画できるレッスンビデオを利用できます。

この「レッスンビデオ」を活用して、グループレッスンでのあなたの発音やイントネーションをチェックするといいです。

また、講師は学習した語彙や文法を「レッスンノート」にまとめてくれます。レッスンノートも活用して、使える語彙を増やし文法を復習しましょう。

さらに、講師からレッスンのフィードバックがあります。それにより、講師のコメントと評価(スコア)をチェックすることができます。

例えば、上のレッスンの講師のコメントは「グループレッスンの参加者は十分にレッスンに参加していなかった」として、低い評価(スコア60点)がつけられています。

なお、評価(スコア)はグループ全体の評価であり、個人的なスコアではありません。ただ、私がレッスンを振り返ってみたとき、全体として積極的に発言することが少なかったことがわかりました。

講師からのフィードバックを、次のレッスンを受けるときの改善すべきポイントとして参考にしましょう。

グループレッスンを受講できるオンライン英会話スクール

オンライン英会話スクール中で、EF English Live、vipabc、ボストン倶楽部などがグループレッスンのサービスを提供しています。

その中でも、世界的にオンライン英会話学習を展開しているEF English Liveを受講するのがいいです。EF English Liveは、教材も充実していて英語の4技能(読む、聴く、話す、書く)をバランスよく学習できます。

例えば、EF English Liveでは教材学習の進捗状況について下の画像のように表示してくれます。

また、ネイティブ講師からマンツーマンレッスンを月8回受講でき、教材に関連した会話ができるため計画的に学習を進めることができます。

EF English Live : 世界最大級のオンライン英会話

EF English Liveは、スウェーデンに本協を置く世界最大級の私立教育機関であるEF(エデュケーション ファースト)グループが提供しています。

また、世界各地に2,000人以上の有資格のネイティブ講師が在籍し、24時間参加できるオンライン英会話学習を世界中の英会話学習者に提供しています。

さらに、1,200社以上のグロ-バル企業にも語学研修として採用され、高い評価を受けています。

  • グループレッスン 月30回 各45分(予約不要)
  • マンツーマンレッスン 月8回 各20分
  • ネイティブ講師による英文添削
  • TOFEL とTOEIC対策コース
  • 初心者でも始めやすい16段階のレベル設定
  • 無料体験レッスン: グループレッスン3回 マンツーマンレッスン1回
  • レッスン料金 8,100円/月(税別)

まとめ

実践的な英会話のトレーニングが可能な、オンライン英会話のグループレッスンに参加してみましょう。

グループレッスンへの参加により自分の考えをすばやく英語でまとめる力が身に付きます。そうすることで、スピーキングの瞬発力が向上します。また、発音やイントネーションの異なる様々な国の受講者の英語を聴くことで、リスニング力も伸びていきます。

これらのグループレッスンの効果を実感するために、グループレッスンの場数を踏んで様々なケースを経験することが大切です。また、トピックに関連する英作文を作成し語彙を調べて、レッスンで積極的に発言する機会を増やしましょう。

そうすることにより、大勢の前で積極的に発言することに慣れ、実際の英語会議やプレゼンに自信をもって臨むことができます。


オンライン英会話は数多くあるため、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。このとき、オンライン英会話サービスによって特徴は大きく異なります。例えば、オンライン英会話の「講師の国籍」「テキスト種類」「レッスン形態」などです。

これらをチェックすることで、受講したいオンライン英会話が、あなたの英会話学習の目的や目標、学習スタイルに合っているか確認することができます。

また、現在のあなたの英会話レベル(初心者、中上級者)も考慮して、あなたに適していると思えるオンライン英会話を選択してみましょう。

なおオンライン英会話サービスをチェックした後、無料体験レッスンを受けてみましょう。以下では、オンライン英会話ごとの特徴や性質を比較掲載しています。